カカオ80%な彼。

「ところで赤月先輩！菜津はどうですか？」


李久と妃那は目をきらきらさせながら先輩の返事を待ってる。
でも先輩は返事することなく、
ひたすら焼きそばパンをかじる。


「海聖返事しろよ～！
ごめんね～？海聖いつもこうなんだよね」

「いや、いいっすよ！
どうせ菜津のことだから可愛げないことばっかしてんですよ」


あたしをちらっとみていつもみたいにばかにする。


「え～なっちゃん超可愛いじゃん！
女の子らしくて面白くて俺なっちゃんだいすき～」

「ちょっ///永斗君！！」

「なっちゃん可愛い～」


永斗君があたしに抱きつく。
これもいつもと一緒。だけどあたしはまだ慣れない。

嫌ではないんだけどね？


「菜津が可愛い？先輩、それはないですよ～」

「なんで～？こんなに可愛いのに～」

「先輩知らないんすか？
菜津って顔はそこそこ可愛いのに、全然女らしくないんすよ！」

「そうなの～？」

「菜津って、ゴキブリ退治出来るし暗いとこも平気だし怖いやつらにも平気で立ち向かえるし、

女ってより中身男？って感じなんすよ」


……最悪。
これって、仮にも恋の応援しようとしてる人が言うこと？

一応赤月先輩、いるんですけど。