カカオ80%な彼。
ー海聖Saidー


屋上から姿を消したあいつ。


俺の前で2度涙を流した理由はこれか。


「……あのさー」


俺はずっと閉じてた口を開いた。


「あいつのどこが可愛くねーの?
俺からしてみればそこの女よりあいつのが何倍も可愛いね」


いつもよりも低い声。

俺自身、相当イライラしてる。



「俺に喧嘩売るとことか気強いとこから、
おせじでも可愛いとは言えねーけど
甘いもん食ったときのあいつの笑ってた顔は世界で1番可愛いから」


俺は、なにをいってんだ?


「ほんとはてめーのこといますぐぶっ殺してーけどあいつが親友っていってたから
やめとく」


「………」


「あいつのことみてねーなら、
二度とあいつに関わんなよ。

俺、てめーみたいなやつ、
本気で殺したくなんだよ」


李久って男を睨み付けて俺は屋上をでた。


あいつのとこにいく為に。


ーEndー

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