彼に殺されたあたしの体
☆☆☆

そんな日々がまた数日間続き、空気が随分と暖かくなってきた。


春が終わりに近づき、初夏が近いのかもしれない。


そういえば外の虫の音にも変化がみられはじめていた。


春に入った頃は虫の羽音がよく聞こえていたけれど、今はそれよりもセミの鳴き声のほうが聞こえてくる。


まだそんなに数は多くないのか時々思い出したようになく程度だけれど、それでも夏が近いということはよく理解できた。


あたしが死んでからもうすぐ1年がたつ。


ということだ。
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