彼に殺されたあたしの体
諦めていた希望がふつふつとわき上がってくるのを感じる。


1年経ってあたしはようやくここから救出されるのではないだろうか。


よやく成仏というものができるのではないだろうか。


そう思うと、表現しがたい感情に襲われた。


嬉しさ、喜び、そしてほんの少しの寂しさ。


ここから出して。


早く出して。


足音はどんどんこちらへ近づいてくる。


間違いない。


きっと警察と両親があたしを探しに来てくれたんだ!


足音は3人分。


警察の人と両親の足音。
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