彼に殺されたあたしの体
そんなの……あたしは絶対に許さない!!!


今までで一番強くそう願った。


生きていたころも、死んでからも、こんなにも強く何かを願った事なんてなかった。


腹の底から湧きあがってくるどす黒い感情は、止められることがなかった。


爆発した火山のように熱を帯びてドロドロと溶けだし、周囲をすべて灰に変えてしまう。


そんな力があった。


その直後、ドンッ!!と大きな音が地上から聞こえてきたかと思えば、次の瞬間土の上が慌ただしくなった。


「大丈夫か!?」


「おい! 三村(ミムラ)と菊池(キクチ)が機材の下敷きになってる!」


「早く助けろ!」


そんなどなり声があちこちから聞こえてくる。


一体なにが起こったのだろうか?


土の中であたしはぼんやりとそう思っていた。

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