彼に殺されたあたしの体
「みあお姉ちゃんがあまりにも殺すから、それを止めるために」


(そう……なの?)


「そうだよ。このままじゃまた被害者が出るんじゃないかと思って、心配しているんだ」


また、被害者が。


また、あたしは残酷に人を呪い殺す?


そんな……そんなことあってはいけない!


あたしは心の中で、両手で自分の体をギュッと抱きしめた。


(あたしはもう人を呪って殺したりなんてしない! あんな……恐ろしいこと……!)


「本当に? 呪いっていうのは幽霊にとってとても気持ちがいいものなんでしょう? それを止められるって、本当に言いきれる?」


睦人君の言葉があたしの胸に突き刺さる。


睦人君の言う通りだった。


あたしは人を呪い殺した時、楽しくて仕方がなかった。
< 244 / 306 >

この作品をシェア

pagetop