彼に殺されたあたしの体
それは一体どんな気分なんだろうか?


もしかして、あたしがここから出るのと同じような気持ちだったりしないだろうか?


そうだとしたら、なんだか嬉しいな。


あたしはここに埋められたおかげで、2度生まれる経験が事ができるから。


だけどきっと、お母さんのお腹の中は土の中のように臭くないし、ザラザラもしていないだろう。


居心地のいい部屋から出されて、赤ちゃんは少し不機嫌かもしれない。


あたしはリビングから聞こえてくる、赤ちゃんの元気な泣き声に耳を傾けた。


生きている。


あたしはここで生きている。


そう必死で訴えかけているような気がした。


あたしも……ここにいるよ。


もう死んでしまったけれど、あなたの真下に、あたしはいるよ……。


それは生と死が重なり合った瞬間だった。
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