偽フィアンセは次期社長!?
バサバサバサーーーーーーーーーーッ!!


背後で急に大きな音がして、身体がびくっとなる。


恐る恐る振り返ると、どうやらコピー用紙の入った棚のネジが緩んでいたらしく、片方が下がって、床に紙が散乱していて。


……わざわざ大量に印刷の必要な雑用を引き受け、印刷室でがっつり考え込んでいた罰が当たったんだわね、きっと。


月菜ちゃんに、仕事しろーなんて心の中で突っ込んでおきながら、このざま。


とりあえず、ぐちゃぐちゃ考えるのは止めにして、片付けないと……。


はぁっ、と小さくため息をついて、床にしゃがみこむ。


何だか、最近制服がきつくなってきたような。


この制服、色だけじゃなくて形もダサい。


もしかして、「こんなの着たくない」と勤労意欲を削がせて、女性を早く退職させようとしてるのでは?と穿った見方をしてしまうほど。
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