偽フィアンセは次期社長!?
全てを投げ出したくなって、布団の上にドサッと倒れこんでみる。


課長は、仕事が忙しいから、あんまり連絡が取れないんだと思ってた。


「本当に付き合うか」って言われた時に、嘘だろうとなんだろうと、ハイって返事をしていたら、こんなことにはならなかったのかな?


……でも、あの「付き合うか」は、別にそういうやつじゃないし。
色々面倒だから、って言ってたし。


そうやって、色々宙ぶらりんな間に、ちゃんとした人が出来ちゃった、なんて。


あたし、間抜け過ぎる。


今更こんな気持ちに気がつくなんて。


やっぱり、あたし、松田課長が好きなんだ。


多分きっとずっと前から。


だからこんなに、あいつに唇を、身体を、汚された気がしてるんだ。



お風呂でも散々洗ったのに、あたしはもう一度ごしごしと自分の唇を乱暴にこすった。
< 261 / 347 >

この作品をシェア

pagetop