偽フィアンセは次期社長!?
「お利口ですねー、かわいいですねー!!」


「いや、糸島さんめっちゃかわいいけど?」


高村さんの視線が上の方に注がれていることに気がつく。


「……す、すいません、年甲斐もなく……」


慌ててポンチョを外しにかかる。


……痛すぎるよね、この姿。


「何言ってるの!!似合ってるよ、かわいい!……て言うか……那由子ちゃん?」


「高村さーーーーん?!」


あ、そうか。高村さんって、退職前は那由子の直属の先輩だったかも。


二人は手を取り合ってきゃっきゃしている。


高村さんがブース脇に立ち、那由子やあたしの手が空くと一緒にお喋りして、あすみちゃんはブースの奥であたしの作品をいくつか渡して紙におして遊んでいて。


急に訪れた、温かい時間。
< 304 / 347 >

この作品をシェア

pagetop