偽フィアンセは次期社長!?
どきどきしながら接客を続ける。


雰囲気的に、もしも、松田課長に関する話なら、高村さんも那由子も、もっとこう、テンションが違うだろうっていうか……


全くもって自分自身の希望的観測で、勝手に安心感を得る。


だけど、そうでもしないと平常心を保てないから。


「……、…………ですかぁ?」


「え?あ、はい、はいそうですねー、そうです よね、やっぱり」


「……はい?」


ポカンとしてるお客さん。


「あ……えと、すいません。聞き間違いました」


あたしのあり得ない言い訳に、お客さんが笑い出す。


「何と何をーー?!面白い!うふふ、合わせていくらですかって聞いたんでーす」


「あ、すみませ……ん」


絶対年下だと思われるお客さんに、軽くバカにされちゃってますけど。


えへへ、と笑い合う。

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