【短編】雨上がりのキスは傘に隠れて。
その日がーーー


赤い傘がきっかけで私は密かに憧れていた中沢さんと幸運にもお付き合い出来る事になった。


初めてちゃんと男の人とお付き合いをした私には何もかもが初めてで……


中沢さんは私に沢山のハジメテを教えてくれた。


沢山の幸せや喜びを与えてくれた。


この幸せが永遠に続くと思っていたのに……


永遠に続きますようにと願っていたのに……


中沢さんに約束をドタキャンされた雨の休日。


家にいるのもつまんなくて、赤い傘をさして一人街をブラブラしていたら通りの反対側、見覚えある車がとても綺麗な女の人を乗せていた。


運転席にいる人はその女性が助手席に座ると軽く口づけをし、ゆっくりと車を走らせた。


中沢さんと綺麗な女の人は雨の街へと消えていった。


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