太陽の家
クモ
タイヨウの家の駐車場に車を止め、家に戻ると、まだみんな寝ているようだった。

階段を上がり、それぞれの部屋のドアの前についた。

「じゃあ、おやすみ」

ユキがそう言って部屋のドアを開けると、クモも入ってきた。

「え………?」

そして、ユキをいきなり抱きしめてきた。

「ちょ……………」

「黙って。隣の奴が起きる」

「………………」

ユキの部屋はクモとイモ子にはさまれている。

クモはいいが、イモ子は…………。




ピピピピ………

イモ子はベッドから降りて、ケータイの目覚ましを止めた。

「……顔洗ってこよ」

ドアを開けようとして、手を止めた。

ある、物音がしていることに気がついた。

ベッドのきしむ音と…………声。

「…………………」

隣はユキの部屋だ。

誰かの言葉が頭の中をよぎった。


『あ、あとこれダブルベットだけど、ここ壁薄いから、気をつけてね』


『え~だってさあ、一人暮らしするんだから、そのうち彼氏とか連れ込むでしょ?その時に頑張りすぎないようにって』

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