灰色の世界
「オジサン。
御用件は?」

オジサンが部屋に直接来るときは、何か用件がある時だ。

それも、大事な…。

「おお。忘れてた。」

ゴホンと咳払いすると、オジサンはポケットから何かを取り出した。
それは…

「上からの手紙ですか?」

オジサンは頷く。
正直…
彼奴からの手紙なんて…
読みたくも見たくも無い。

そんな気持ちが表情に出ていたのか、オジサンは困った顔をした。

「読んでやってくれ。」

一言オジサンが言うと
その手紙を机の上に置いて、部屋から出ていった。

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