【完】向こう側の白鳥。
「悪い、待たせた。」
「いえ……。」
鍵を返すとき、私も中に入ろうとしたのに先輩に止められた。
もしかしたら先輩、怒られるのがわかってて自分一人で入ったのかな……。
……いや、それは自意識過剰か。
単純な自分の思考回路に苦笑い。
直ぐ昇降口について、上靴からローファーへと履き替える。
そうだ帰り、スーパーに寄って夕飯買って帰らなきゃ。
時貴くんの様子も見に行きたい。
履き終えて、昇降口を出る。
またもや、一ノ宮先輩は私を待っていた。
「送る。」
一言口にして、先輩は歩きだす。
私も後を追った。