幕末オオカミ 第三部 夢想散華編
「どこがくのいちだよ……すげー音立てやがって」
「あんな足音させる忍、あいつだけだよな……」
声をひそめてるつもりだろうけど、聞こえてるっつうの。
あとで二発殴ってやる。
今はさっさと忍装束に着替えて出かけよう。
馬で駆けて、近づいたら走ればいい。
おっと。文が濡れないように、油紙で包んでいった方がいいか。
あたしは手早く用意をすますと、総司につかまらないうちに雨降る戦場へと向かった。