蕾 〜A bud of fate〜
意味がわからない…
なんだよ…急に…
「行かないといけない理由があるのか?」
その言葉に花朔はゆっくり頷き、
「…………必ず連れていく。」
ん?
嫌な予感が…いや…まさか…
「お、おい…お前…」
「とりあえず三人居ればなんとかなるだろ!頑張ろうぜ!」
いきなり叫ぶように喋り、肩に手を置いてきた。
まさかまさか…
「俺なんか、居ても居なくても変わらないだろ?」
肩に置かれた手を払いながら俺は恐る恐る聞いてみた。
「うん。囮だよ。主に警察から逃げたりとか…」
と言いながらとさっさと玄関まで行き、帰ろうとした花朔を止めた。
「………お前を必ず…囮にしてやる…」
俺は鬼の形相とやらの必殺技を繰り出し、小さく呟いた。
囮とかマジふざけんなこのやろう!
すると花朔は振り返り、満面の笑みを見せたかと思うと
「冗談だ!まぁただ一緒に馬鹿やりたいだけさね」
っと言い残し帰っていった。
あぁ、そうか。
「………花朔は寂しいんですね。わかります。」
あいつは寂しがりやだからな。
しかし素直にならない花朔を思い出すと笑いが止まらない。
まぁ最近遊んだりも無いし仕方ないか。
三人中々集まらなくなった。
何故?Why?
あれ…?
あれれ?
てか犯罪は駄目だろ!
可愛げの欠片もないぞ花朔!