泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
蓮唯は優と別れてまた走り出した。

だけど蓮唯の心臓は

〝ドックン…ドックン…〝

(さっきからこの音…おかしいのかな?)

.............................

『それは〝恋〝だね。』

家に帰って朱音に電話をした蓮唯。

「恋…?」

『うん』

「私が…?」

『うん』

「あいつに…?」

『うん。』

「…えぇぇぇ!?あ、ありえない!!あんなヘタレでチキンみたいなやつ!!」

『チキンって…。だって一緒にいてドキドキするんでしょ?』

「違う!ドキドキじゃないの!こう…なんていうか…
ドックン…ドックン…みたいな…?」

『それが世間一般的に恋って言うんですよ。蓮唯さん。』

朱音はため息を付いていう。

『あのね。これから毎日一緒に帰るんでしょ?』

「うん。」

『じゃぁそこでわかるわよ。あんたがその雅司…ゆ、ゆ…「優ね。」

『そうそう優!!に恋をしていることを!!』

「えぇ…なさそうだけどなぁ…」

『じゃぁ美麗さんにでも聞いたら?』

「無理。」
< 26 / 110 >

この作品をシェア

pagetop