care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~




「ひどい痣ね。どうしたの?これ」




制服を脱いで保健室の先生に見せると
先生は凄く驚いた。




「ちょっと転んじゃって…」


先生には本当の事話しても仕方ないよね…




でも先生はすぐに私の嘘を見抜いたように
顔を歪ます。




「転んだくらいでこんな風になるわけ
 ないけど、まああなたが言いたくない
 ならいいわ。湿布持ってくるから
 ちょっと待ってて」




私が静かに待ってると麻央が
何かに気づいたようにハッとした




「なに?どうしたの?麻央」


麻央は落ち着きの無い様子。


「もしかしてさ、華宮くん
 春が美咲に会いに来た事知ってるの?
 あ、華宮くんが美咲の家を聞いて
 きたのって…」



私はそれがどうしたのかと
首を傾げながら頷く。 




「じゃあ、華宮くんが暴力事件
 起こしたのってそれが関係してたんだ…」



「空が暴力事件起こしたって
 どういう事??」



…そういえば正門にやけに
たくさんのマスコミが来てた。



まさか空が関係してたなんて




「昨日、華宮くんが…「空は今どこ?!」



私は麻央の言葉を遮った。



「た、多分生徒指導室…」





私は麻央に空の居場所を聞くと
痛みも忘れて保健室を飛び出した。




「美咲?!」


「暁さん!!」








空…何をしたの…




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