care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~
可愛いあいつ。





「みーちゃんの前になれて
 俺すげー嬉しいっ!!♡♡」



「その呼び方やめてって
 さっきも言ったでしょ?!」






新しく私の前の席になったのは黒髪の男。



…えっと名前はなんだっけ。




 ナルミ ケイ
「鳴海 慶だよっ!!よろしく!!」



「あ、ごめん。鳴海くん…ね。覚えた」




ってなんで私が思ってる事わかったの!?




「ひどいな。クラスメートなのに
 名前も覚えてないなんて…」



「ごめんなさい。私、男の人苦手で…」





…あれ?!
なんでこの人とは喋れてるんだろう。




普通なら話しかけてこないでって
拒絶するのに。





きっと空のおかげで男の人への
抵抗感が少なくなったのかな。





「知ってるよ。みーちゃんは男嫌いで
 有名だもん。俺の友達も何人もそれで
 みーちゃんの事、諦めてたよ。」







「うん」







「でも俺は諦めないから」


「え?」





私は驚いて鳴海くんを二度見すると
鳴海くんは切なそうに微笑んだ。





「ずるいよね。ごめん。
 でもまだ返事はしないで。
 あ、俺のことは慶って呼んでくれたら
 嬉しい。」





初めのチャラさとは違い、
鳴海くんは落ち着いた人だった。




なんだか惹かれる人。。




「じゃあ慶くんって呼ぶね」




この人なら大丈夫かも。


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