暴走族に愛された不登校女子。
「わぁ…」
結構綺麗なカラオケ店だ。
店内に入ると、店員の対応もよかった。
「お。蒼太じゃねぇか」
「あ。今日バイトだったんすか?」
「そそ。何? ガールフレンド??」
「違いますからっ!」
蒼太と少しもめるように話すのは年上の男の人。
結構顔立ちが整っている。
少しだけチャラそうに見えるのは気のせいだろうか?
「杏、コイツな。俺の兄ちゃん」
「うすっ! 春太でいいよ」
え…!?
蒼太って兄弟いたのっ!!!?
「昔から…一緒に住んでたっけ…??」
「…ん? あれぇ。キミ、お隣の杏ちゃん? うわっ、懐かしい~」
あれ…。
やっぱり知り合いだったのかな…。
「俺な。杏ちゃんがまだ8歳の時までは、ずっと一緒に遊んでたんだぜ」
「そ、そうなんですか?!」
「俺の事、お兄ちゃんって呼んでたし」