お嬢様にはなりきれない!
「……何でバレたんだよ?」

夜広さんが、ため息をつきながら紅さんに言う。


「あ、あのね……

柚希ちゃんのこと見張ってたら、柚希ちゃんが急に屋上に向かってて、

どうしたのかな?って思って見に行ったら、lurckの下っ端が柚希ちゃんに絡んでて、」

え、見張ってた?

紅さんが?

私を?


「助けに行ったら、柚希ちゃんが下っ端のみぞおちに1発入れて、全力ダッシュでどっか行っちゃって………」

助けに来てくれたの!?

全然気づかなかった……


「空き教室に隠れてるの見つけて、危ないから、すぐにここに連れて来ようと思ったんだけど……」

紅さん、私のこと探してくれたんだ……

迷惑かけちゃったな。


「校門出てすぐの所でlurckの奴らに待ち伏せされてて……」

紅さんがそこまで話すと、夜広さんが焦ったように言った。

「1人でヤったのか!?」

「ううん。……柚希ちゃんと2人で。」

紅さんがバツが悪そうに言うと、

「「「柚希(ちゃん)と!?」」」

玲音さん以外の3人がはもった。
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