お嬢様にはなりきれない!
「怪我しなかったか?」

梓馬に心配そうに聞かれた。

「うん、紅さん居たし。」

普段きゃぴきゃぴしてる紅さんだけど、喧嘩になると雰囲気が全然違うってことが分かった。

……かなり強かったと思う。

「そうか……。」

梓馬は安心したように言った。


「で、全員潰したのか?」

夜広さんはなぜか緊張した面持ちで言う。

「その場に居た人は全員潰した。」

ピリピリしたこの雰囲気をより盛り上げるような言い方で、紅さんは言った。

「……何人くらいっすか?」

夜広さん同様、雄大もなぜか緊張感がある顔をしている。

「5、60人くらいかな……」

だよね?と、私に確認する紅さん。


私がこくんと頷くと、

「「「女2人で男5、60人潰すって……」」」

またはもっていた。
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