前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
橘美佳
リンカの赤ちゃんの性別が男の子と判明して嬉しくて
ベビー用品店に行こうと思ったけど
落ち着いて考えてみたら

赤ちゃんのグッズって
自分で選びたいよね?!


生まれてからリンカが欲しいと
言ったものを
プレゼントしてあげたいなーと
思ったので


急遽
水天宮に寄って安産の御守りを買った。

まだ買ってなかったからね!

巫女さんから御守りを買う時も
かなり慎重に選びました。


「その御守りの方が安産できますか?
親友の出産がかかってるので…」


巫女さんもちょっと困ってたけど
リンカの出産だもん。
少しでも楽に産んでほしいもんね(笑)


御守りを手にした私は
御守りを握り締めてお参りをした。


レイジはというと、さっきから
クスクスクスクス笑ってて
お参りが終わった瞬間大爆笑。


「ぶはははははっ(笑)
ミカおかしすぎっ!ぶはっ(笑)」


「なにがよ〜!」


私は至って、大真面目です!!


「…クククッ(笑)
安産の御守り
あれみんな同じじゃん(笑)
同じもの同士を比較して
どっちが効きますか?
なんて聞くから…ぶはっ(笑)
こっちは笑いこらえるのに
必死だよ(笑)」


「やっぱおかしい??」


「うん(笑)」


「「あはははははは(笑)」」


その後2人でひとしきり大笑いした

レイジとこうやってるの大好き。
小さい時みたいで

レイジとだからお互い自然体で
いられるんだと思う。


「あっ!そう言えばコレ」


と言って、レイジが私の顔の前に
紙袋を出した

「なにコレ??
リンカにあげるの?」

「ううん。
いつもの喫茶店のじいさんから…
なんか奥さんが
お世話になったとかで…?」


「…ああ
いいのに、こんな…
たいしたことしてないんだよ?」


「何したの?」


「たくさん買い物してきたみたいで
中身をひっくり返しちゃったの。
横断歩道の真ん中で…
だから、奥さんが拾い終わるまで
車が来ないようにして
拾い終わったらその荷物を持って
喫茶店まで一緒に行っただけよ?」


「おいっ
まさかとは思うけど
横断歩道で車に向かって
通せんぼしてたんじゃないだろうな?」


「えっ?
そのまさかだけど??」


「危ないだろうがっ!
ひかれたらどうすんだよっ!」


「……ごめん。
でも、レイジだって絶対そうすると
思うけどなっ!」


「俺はいいの!
てか、俺のミカに傷でもついたら
どうしてくれるんだよっ!
女の子なんだからもっと自分を
大切にしてくれよなっ!」


俺のって……(笑)


「いいもん。
傷ついたって…
だってレイジが
貰ってくれるでしょ?(笑)」


ちょっとふざけて雰囲気を変えてみた


「………んっとに!
そんなカワイイ事言ったって
許さないからな」

と言って私に紙袋を持たせた。

許さないと言ったわりには
もう機嫌は治ったみたい(笑)

こういう細かい事がわかるのも
幼馴染みならではだねっ(笑)

ニコッと笑って紙袋を受けとると


「さて
姉貴の所に早くミカを連れてかないと何言われるかわからないっ!
急ぐぞ!ミカ!!」

私たちは足早にリンカの家に向かった。








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