しるばーりんぐ

出逢い

―…
「…ぞみ…希美!」
「あっ!ごめん!」
「どおしたの?何か考え事?」
ちょっと心配そうに結菜は私の顔を覗きこんだ。
「入学式の時のこと思い出してた」
「何?急に!ってかもう2年たったのかぁ…」
最初は笑っていた結菜もしみじみと入学式の時の事を思い出し始めた。
「あの時結菜が声かけてくれた時、めっちゃ嬉しかったんだよ?」
コロコロ変わる結菜の表情を面白そうに見ながらあの日感じた思いを素直につげた。
「私あの時、希美具合悪いのかなぁー…って思ってたし!」
「なにそれー!」
2年たった今でも私と結菜は姉妹のように仲良しだった。
< 3 / 26 >

この作品をシェア

pagetop