Sweet Christmas Eve♪



「棗、もう分かったさかいに泣き止め。な。ほら紅茶も冷める」

「うん」

鼻をズズーっと吸うと

「ほら、早よ鼻をかめ」

ティッシュを渡され

「ありがとう」

チーンと派手に。

「ハハハ…ほんまに色っぽさの欠片もないな。鼻が真っ赤や」

はい、自分でも分かってるので文句は言いません。

「ケーキ食おか」

「うん」

紅茶が冷めたので、もう一回淹れ直して

「はい、どうぞ」

「ん」

礼音がケーキを切り分けて

「じゃあ、改めてMerryChristmas」

「MerryChristmas」

2人ケーキを口に運び

「ん、美味いな」

「ほんとやな。美味しいわ」

「ん?このエセ関西弁が!」

そう、私のは慣れないから変なアクセントの関西弁だけど

「関西人の礼音と結婚するんやから私もちょっとだけ関西人になるんやもん。見ててや礼音。今に礼音がびっくりするくらいの関西弁、ううん、関西人になるしな」

礼音の耳元で囁いた。

「棗…そやな。楽しみにしてるわ」

そして、そっとキスを。

それは、このケーキよりも甘いキス。



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