らぶ♂ちょい

「そんなの……」


ハッキリ言ってくれなくちゃ、分からないのに。


「だいたい、大人の恋なんて、『付き合いましょう』とか言って始まるもんでもないだろう? 気付けば一緒にいて、いつの間にか好きになって。それが当たり前みたいな」

「それは、西野さんの勝手な思い込みじゃないんですか? 私なんて、いつも失敗ばかりしてきたから、臆病だし、恋なんてもうしないって思ってたし」

「余計なことを考え過ぎだ。俺のことを好きなら、答えは単純明快。一つしかないだろう?」


グイと引き寄せられて、西野さんの肩にコツンと頭がぶつかった。



……やっぱり西野さんは、卑怯だ。


そんな風にされれば、拒絶の意思なんて、風に吹かれる木の葉のように、簡単に飛ばされてしまうんだから。


照れ臭いのか、抱き寄せた手の熱っぽさとは裏腹に、窓の外に視線を向けたままの西野さん。

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