よくばりな恋


ちはやさんがわたしの方へ向き直り、両手でわたしの頬を挟み込む。

「いーい?翠ちゃん、欲張っていかなきゃダメよ!」

「は・・・・・?」

「こないだの鼻血騒ぎの時にわたしにはわかった。アンタたちなんかあるでしょ?恋愛マスターのちはやさまにはお見通しよ」

いつから恋愛マスターに・・・・・。

「欲しいものは欲しい!恋愛なんて主張したもの勝ちよ。翠ちゃんの幸せは翠ちゃんが自分でつかまないとっ!」

ちはやさんの勢いに頷くことしか出来ないわたし。

「って言っても優しくて自分のことは二の次にしちゃうのが翠ちゃんのいいとこだもんねー。とにかくあのオッサン、なんとかしないと」

頬を思いっきりギューっと押され、励まされた。

わたしはあの鼻血のときにちはやさんにバレるような態度をとったのだろうか。
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