よくばりな恋
「せっ・・・・・先生!ちゃんと髪の毛拭いてください。水滴落ちてます!」

「はいはい」

斯波先生は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、ボトルから直飲み。上下する喉仏がなんとも色っぽい。

・・・・・・・・・・・・・・・いちいち様になってホント見てると心拍数が2倍くらいに跳ね上がりそうだ。

「先生、朝ごはん、和食でいいですか?」

「ああ」


しじみのお味噌汁、だし巻き卵、ほうれん草の胡麻和え、なんてことない朝ごはんメニューだ。

「わたしも電車の時間があるので一緒に食べていいですか?」

「どうぞ」

向かい合わせでダイニングテーブルにつく。

「いただきます」

あ、ちゃんと言うんだな。

「電車のチケットとってる?」

「あ、いえ。一人だし行ってから・・・・」

「オレ車やし、送ってやるよ」

「え・・・・・?いや地下鉄で大丈夫ですよ
?」

「昨夜と今朝のうまい飯のお礼」

甘えちゃってもいいのかな?口は悪いけど意外と優しいのかも。








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