よくばりな恋


午前中の仕事がもうすぐ終わりという頃、本格的に身体がしんどくなってきた。

「翠ちゃん、熱あるんじゃない?目が潤んでるわよ」
野口さんに指摘された。

「まだ外来いけるでしょ。電話しておいてあげるからいってらっしゃい」
長瀬さんがテキパキと内科に電話をしてくれる。

「先生が誰でもいいならすぐに空いてるところに入れてあげるからいらっしゃいって」

「・・・・・・・・・・ありがとうございます。ちょっと行ってきます」

朝のお薬、効かなかったなあ。ぼんやり考えながら内科の受付をする。午前の外来も終わりかけなのか、いつもたくさんの人であふれかえる内科の外来も人がまばらだ。

「すぐにお呼びできると思いますよ」
受付の女の子がにっこりする。

椅子に座って一息ついたところでホントにすぐに呼ばれた。

「廣田さん、第3診察室へどうぞ」

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