私と二重人格の僕

7:30

「集合!!!!」

けたたましいキャプテンの集合の声かけにより私達は体育館へと入った。


体育館に入ると、手前から男バス、女バス、バレー部といて、大人数であるバド部はステージ、二階の体育館、ステージ側の3面を使う。


それでも足りないので、二チームに別れてランニングと体育館を交互に使用する。


練習もキツイし、体育館はろくに使えない、それに加えて人間関係が複雑なんだよね。
本当にこの部活でよかったの?と聞かれるとすぐに「うん。」とは答えられないかも..。うん。



「桜空ちゃん、体育館入らないの?」

同じ部活である、美優ちゃんが不思議そうに聞いてきた。

私は、ボーッと体育館には入ったものの、入口付近で突っ立てたようだ。

まさか、今ヒロヤに乗り変わった?

なんて考えたりね?
まぁ今は記憶はあるし、違うかな。



「あっ、ごめん!まだ寝ぼけてるみたいで(笑)」

「あっそうなんだ〜。」

「....うん、あれ、美優ちゃん今日はランニングする日じゃないの?」

「んー、それがさあ副キャプが内緒で体育館に入ったら?っていうからランニングしたくないしー、体育館使おうかな。なんて」

「え、反則なんじゃ…」

「い・い・の!」

美優ちゃんはこういう人って前から分かってることだけど未だに好きではないな。

どっちかというと、苦手タイプ。

嘘つきだって噂されてるくらいだから、きっと副キャプが「内緒で体育館使ったら
?」なんて言わないと思う。
だからきっと、それは嘘。
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