コワレモノ―人類最後の革命―
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「誰か、百瀬美麗と付き合っていない、または付き合っていない人を知っている、という方はいませんか?」
すると、今まで増え続けていたコメントが、ピタリと止んだ。
「ダメか…」
やはり、百瀬さんの「愛人」はかなり多い。これには、映画の「大奥」もびっくりだろう。何せ、学園内のほとんどの男を手玉に取っているからだ。少し前のコメントには「先生とも付きあってるみたいです」ということも書かれていたから驚きだ。
次のコメントが来たのは、何と夜十時を回ってきてからだった。
「黒田籠夜(クロダ・カゴヤ)なら、付き合ってないんじゃないですか?」
「黒田か…」
黒田は、私達の学年に所属してはいるものの、不登校の男子。学校に来ている時からかなり根暗な性格で、それをこじらせて不登校になったものと思われる。
「はぁ…」
見つけたものの、今度は交渉が難しい。第一、私は本当はこんなことをしたくないのだ。私の復讐のために、他の人間を使役してしまう…それが、私の信念に反しているからだ。「人間は平等である」。この言葉に、私は動かされていると同時に、縛られている。
「…行くしかないか…」
使役じゃなくて、交換条件にすればいいのだ。私が使役すれば、今度は黒田が、私を使役する。これで平等だ。そう思うと、靴を履く勇気が出た。
「あ…家、どこなんだろ…?」
外に出てから、私は黒田の住所を知らないことに気づいた。
「スマホでログインできたっけ…?」
ログインは無理だった。私は、せっかく履いた靴を脱ぎ、部屋に戻った。
「誰か、百瀬美麗と付き合っていない、または付き合っていない人を知っている、という方はいませんか?」
すると、今まで増え続けていたコメントが、ピタリと止んだ。
「ダメか…」
やはり、百瀬さんの「愛人」はかなり多い。これには、映画の「大奥」もびっくりだろう。何せ、学園内のほとんどの男を手玉に取っているからだ。少し前のコメントには「先生とも付きあってるみたいです」ということも書かれていたから驚きだ。
次のコメントが来たのは、何と夜十時を回ってきてからだった。
「黒田籠夜(クロダ・カゴヤ)なら、付き合ってないんじゃないですか?」
「黒田か…」
黒田は、私達の学年に所属してはいるものの、不登校の男子。学校に来ている時からかなり根暗な性格で、それをこじらせて不登校になったものと思われる。
「はぁ…」
見つけたものの、今度は交渉が難しい。第一、私は本当はこんなことをしたくないのだ。私の復讐のために、他の人間を使役してしまう…それが、私の信念に反しているからだ。「人間は平等である」。この言葉に、私は動かされていると同時に、縛られている。
「…行くしかないか…」
使役じゃなくて、交換条件にすればいいのだ。私が使役すれば、今度は黒田が、私を使役する。これで平等だ。そう思うと、靴を履く勇気が出た。
「あ…家、どこなんだろ…?」
外に出てから、私は黒田の住所を知らないことに気づいた。
「スマホでログインできたっけ…?」
ログインは無理だった。私は、せっかく履いた靴を脱ぎ、部屋に戻った。