無口な君と私
青side

俺はひかりと分かれた後ひとりで歩いていた
随分と集合時間まで時間があった
のんびり歩いていたら
どこか見たことある奴が前にいる

紛れもなく俺の親父だった
ふつふつと俺の中から怒りがこみ上げてきた
あの時とは違う女を連れている
意味わかんねぇ…

「おい、てめぇ…」

2人とも俺の方を向き女が
あの子誰?知り合い?
そう言っている

男は、少し戸惑いがちに
しらねぇよ?こんな奴そう言っている

「ってめぇ!しらばっくれんな」
俺は無意識に男の胸ぐらを掴んでいた

女は男から離れて
びくびくとふるえている
「…覚えてんだろ?親父…?」

…しっ…しらねぇよ!
てめぇみたいな小僧のことなんか!

「へぇ……ひどいねぇ?
自分の息子のこと忘れるなんてなぁ?
浮気やろーが!」
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