アロマティック
「みのり、店が欲しくなったらいうんだぞ。それから、壊れた分のアロマと基材は、俺のほうが用意するからな」
さっそく手配するために、スマホ片手に永遠が楽屋を後にする。永遠がいなくなると、先ほど転んだときのことを思い出したみのりから、笑顔が消えた。
思ったよりも早く、こんな日が来てしまった。
仕事とはいえ、永遠とはもう少し距離を置いたほうがいいのかもしれない。
楽屋を後にした永遠は、廊下の自販機のところで、窓枠にもたれかかってブラックコーヒーを飲む朝陽と出くわした。
お互い相手を認め合うと、手をあげて挨拶を交わす。
「みのりちゃん平気?」
「知ってんの?」
「ここから見てた」
窓を指しながら朝陽が後ろを振り返る。永遠も朝陽の横に並び、そこから窓ガラス越しに外の様子を見た。確かにここから一階の入り口付近がよく見えた。
「転んだだけだから平気だって、本人はいってる」
「みのりちゃんが転んだっていったのか?」
「ああ」
「それ以外はなにも?」
朝陽の言い方に、なにか引っ掛かるものを感じた。
「他になにかあるのか?」
逆に聞き返す。
「ここからは、ファンの子に押されて倒れ込んだように見えた」
朝陽の発言に、目を見張る。
さっそく手配するために、スマホ片手に永遠が楽屋を後にする。永遠がいなくなると、先ほど転んだときのことを思い出したみのりから、笑顔が消えた。
思ったよりも早く、こんな日が来てしまった。
仕事とはいえ、永遠とはもう少し距離を置いたほうがいいのかもしれない。
楽屋を後にした永遠は、廊下の自販機のところで、窓枠にもたれかかってブラックコーヒーを飲む朝陽と出くわした。
お互い相手を認め合うと、手をあげて挨拶を交わす。
「みのりちゃん平気?」
「知ってんの?」
「ここから見てた」
窓を指しながら朝陽が後ろを振り返る。永遠も朝陽の横に並び、そこから窓ガラス越しに外の様子を見た。確かにここから一階の入り口付近がよく見えた。
「転んだだけだから平気だって、本人はいってる」
「みのりちゃんが転んだっていったのか?」
「ああ」
「それ以外はなにも?」
朝陽の言い方に、なにか引っ掛かるものを感じた。
「他になにかあるのか?」
逆に聞き返す。
「ここからは、ファンの子に押されて倒れ込んだように見えた」
朝陽の発言に、目を見張る。