私は確かに愛してしまった
夜の蝶と罪
ネオンが妖艶に輝くこの街の夜。

一人の蝶が妖しく舞う。


前はやけに目についたこのネオン街も今では愛おしい。

生きている実感のないまま毎日を過ごす私にとって唯一の居場所だから。



「詩唄ちゃん、指名入ってるよ」



詩唄。
これは風俗嬢としての私の名前。

いつものオーナーの言葉に軽く微笑む。
この店のオーナーは風俗嬢にも丁寧だから嫌いじゃない。
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