沖田総司と運命の駄犬


目が覚めて、私は、山崎さんの部屋を出た。




梓「土方さん、部屋にいるかな?」




土方さんの部屋に行ったが、何処かへ出かけたらしく、居なかった。





私は、日課にしている、字の練習を始めた。




しばらくすると、土方さんが、部屋に来た。




土方「大丈夫なのか?」




梓「はい。ご迷惑おかけしました。」




土方「心配はしたが、迷惑なんて、思ってねぇ。」




そう言うと、土方さんは、私の頭を撫でた。





それをされると、ドキドキする。




私は、そっと、目線を逸らした。





土方「忘れる所だった。呉服屋に用事があって行ったら、また、貰ったからやる。」




差し出されたのは、可愛い扇子だった。




梓「可愛い・・・。」




土方「俺には、持てないし、梓が、使えばいい。」




梓「ありがとうございます!」




本当に可愛い扇子。




扇子をギュッと、握りしめると、土方さんは、嬉しそうに微笑んだ。



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