沖田総司と運命の駄犬
やっと見つけた!



しばらく、沖田先輩とラブラブな時を過ごしていた。




相変わらずだけど!




でも、このまま、ずっと、この人と一緒に居たい。



きっと、これ以上、好きになれる人はいない。



あまり言葉には、してくれないけど、沖田先輩にも愛されてるって思えるくらいだ。



梓「まぁ、もうちょっとワガママを言えば、優しくして欲しいし、イジワルもしないで欲しいし、犬扱いも・・・あ!あと、引きずるのを止めて欲し・・・っ。」



ベチッ!



梓「痛い!」



叩かれた所をさすりながら、見上げると、沖田先輩が、私の隣に座る。



沖田「駄犬梓は、優しくなくて、意地悪で、引きずられるのが好きみたいだね?ご所望ならいくらでもしてあげるよ?ほら、行くよ!」




そう言って、沖田先輩は、立ち上がり、私の首の襟を掴んで引きずっていく。




梓「ちょっと!止めて下さい!苦しい!」




沖田「梓が、そういうの好きって言ってたからじゃない。」





梓「言ってないし!や、優しくして下さい!」




そう言うと、沖田先輩が、ピタッと止まる。



そして、沖田先輩は、しゃがんで、私の顔を覗き込む。




沖田「僕は、優しいよ?それは、梓が、よぉ~く知ってるよね?ねぇ?」




梓「う゛。」



確かに、優しい。




でも、意地悪してるときの沖田先輩は、優しくない。




梓「沖田先輩は、優しい時とそうでない時の差が、激しすぎます!」



沖田「僕は、いつでも優しいよ?そうでしょ?」




ニッコリ笑う沖田先輩は・・・怖い。




何だか、嫌な予感・・・。





私はズルズルと、後ろへ下がる。




ニッコリ笑いながら、こちらへ向かってくる沖田先輩。



沖田「今日は、梓にお願いがあるんだ。」



梓「え?」




沖田「人気の甘味屋があってね。さっさと並んできて?」




いつも一緒に行こうってなるのに、どうして今日は「行って来い」なんだろう。しかも、今日は、沖田先輩は非番だって言ってたのに。




私の疑問がわかったのか、沖田先輩は、ニコリと笑う。




沖田「あぁ。僕は、別の店に行きたいから。早く行って?ノロノロして、売り切れたら、許さないからね?」




梓「行ってきます!」




私は、走って、その店に行くと、既に、長蛇の列が出来ていた。





今までに見たことが無いくらいの長蛇の列だ。




梓「だからか・・・。納得した。」




私は、最後尾に並んだ。




私は、今、幸せでいっぱいだ。




人生、バラ色ってこういうのを言うのかな?





私は、自然にニヤける口元を隠す。





梓「ダーリンの為に、頑張りますか!」




確かここの一番人気を買ってこいって沖田先輩言ってたよね?





私は、沖田先輩が喜ぶ顔を想像しながら、列に並んでいた。
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