沖田総司と運命の駄犬
屯所も人が、少なくなる。
屯所も、僕らが、いない間に、狙われるかもしれない。
僕は、屯所に残る、山南さんの元に行った。
山南さんに、僕の留守中、色々とお願いしていたからだ。
沖田「山南さん!」
山南「どうしたんですか?」
沖田「梓はここでは?」
山南「あぁ。梓は、会議の前に、部屋に戻りました。梓を探しているんですか?」
沖田「はい・・・。それもなんですが、山南さんにお願いがあって・・・。」
山南「何でしょうか?総司からのお願いなんて、少し、怖いですね。」
山南さんは、少し、笑いながら、優しく、僕の言葉を待っている。
沖田「梓のことなんですが・・・。」
山南「梓?」
沖田「はい・・・。今から、僕は、出ないといけないので、梓の事、頼みたいんです。」
山南さんは、ふっと優しい笑みを浮かべた。
山南「ふふっ。わかってます。まさか、あの総司に、「おなごを頼む」なんて、言われる日が、来るとは・・・。」
沖田「へ、変な言い方は、やめて下さい!ただ、僕は、梓の世話係だから・・・。それに、梓は、すぐどっか行っちゃうから、山南さんに、ご迷惑をおかけしないように・・・。」
山南さんは、笑いながら、僕の肩に、ポンと手を置いた。
山南「あなたの姫は、大事に、御守りしますよ。」
沖田「違っ。」
山南「それより、早く、梓の所に行かなくて、良いのですか?」
沖田「あっ!そうだった!それでは、失礼します!」
山南「はいはい。気をつけて下さい。」
沖田「はい!行ってきます!」
僕は、山南さんの部屋を出て、自分の部屋に急いだ。