キスをお先に、頂きました
「…ありがとう。大切にするね…」
「うん」
私がその箱を受け取ると、遥葵は笑ってくれた。
こんな無邪気な笑顔を至近距離で見つめたのは、これが初めてだった。
遥葵のおかげで、お腹いっぱい。
私は、なんて幸せなんだろう。
あんなに辛く苦しかった日もたくさんあったけど、“今”が幸せだから、それでいいと思える。
クリスマスに大好きな人が来てくれて、
こんなに素敵なプレゼントを貰って――
栞菜の顔が、ふと思い浮かんだ。
…ありがとう。栞菜。
後でお礼を言わなきゃ。