そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
「お客さん着きましたよ」

「あ~・・・はい、これ。

おい、矢沢着いたぞ、サッサと起きて下りろ」


「・・・ん?・・・は~い」

夢見心地のままタクシーから降りた私は相変わらずの千鳥足。

見ていられない修は、仕方なく私を支えて歩く。


「部屋どこだよ」

「…一階の・・・103で~す」

アパートのドアの前。

鍵も出さない私。


「おい、矢沢、鍵!」

「え~っと・・・どこだっけ?」

「あ~もう!めんどくせえ」

文句を言いながら、修が私のカバンを漁ると、間もなくして鍵は発見され、

無事にドアを開けてくれた。


「おい!、そこで寝んな・・・ってこれ」

「・・・へ??」

突然態度の変わった修。

私は訳が分からず起き上がると、フラフラと部屋の中へ。


・・・あれ?

こんなに部屋、汚かったっけ???

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