偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「それよりも奈那子お前…今度の日曜日何か予定あるか?」

「いいえ、別に…」

「じゃウチに来てくれ」

「えっ?」
今度の日曜日は確かクリスマスイブ。
稜真さんはマンションで一人暮らしのはず。私を部屋に呼んで何をしようとしているのかしら。
稜真さんのコトだから…クリスマスイブと言うイベントをダシに使い、私のカラダを奪うつもりね。


「予定があります」

「そうか…それは仕方がないな。母さんと兄貴夫婦にお前を紹介しようと思っていた」

「それならいいですよ」

「お前…さっき予定があると…」

「その日はクリスマスイブ。イベントをダシに部屋に連れ込んで、良からぬことをシようと企んでいるのかと思いましたので。断ってみただけです」

「…お前…欲求不満か?」

「違います!!」

「まぁ奈那子がいいなら、俺もいいけどさ」
オンナは手当たり次第の稜真さんらしいセリフにムッとする。


「よくありません」

「予定はないんだな…じゃ日曜日…俺の実家に行くぞ。アフターは日曜日のミーティングだ」

「ミーティングって…何ですか?」

「ボロが出ない為の打ち合わせだ」




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