ダーリンは財閥
それから2ヶ月後拓哉は海外へ旅立った。

拓哉がいない1日はとても長かった。

毎日拓哉からはメールだけは来た
「愛!
今日は泣いてないか」

先ずこの言葉から始まる。

「泣いてないよ、
拓哉はそっちの暮らし慣れたの?ちゃんと食べてる?」

普通の日常のやり取りだけと何回メールしたか分からない。

今日は携帯を朝急いでたせいか自宅に置き忘れてきた。

《拓哉からメール来てるかな?
返事なかったら不安がるよね》

色々考えながら私は仕事をすませ足早に帰宅した。

携帯を見ると

《受信21件》

私は慌てて拓哉に電話した。
「もしもし拓哉」

ただ電話に出たのは婚約者の彼女だった。

「もしかして愛さん?」

「あっはい!」

「拓哉さっき会議終わって寝ちゃてるの。
起こしましょうか」

「いえ、結構です。」

と私は電話を切った。

《何で拓哉の部屋に彼女が》

頭がついていかない。

私は21件のメールを全て読んだけど彼女が部屋にいるなんて書いてない。

《エッ!
私は騙されてるの》

脳裏にそれしかなかった。

私はその夜全く寝れなかった。

次の朝

「愛!
何でメール全然くんないの昨日からなにしてんの」

このメールに頭に来て朝から拓哉に電話した。

「もしもし愛?」

「もしもし拓哉さぁ昨日電話したら彼女が出た。
拓哉会議終わって寝ちゃてるの言われた、
何で拓哉の部屋に彼女いるの?」
拓哉は沈黙だった。

「愛昨日は」

拓哉がいいかけたのを遮り

「良く分かった、
所詮私は庶民。
拓哉とは合わないそれだけよ。
もうメールも電話もしないから安心して」

と電話を切った。

涙が朝から止まらなかった。

会社に着いても苛立ちしかなかった。

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