きっと、君を離さない



「本当は、お金なんていらないんじゃないの?ただ、愛されたかっただけ」

「あんたになにが・・・」

「その間だけは、自分を見てもらえる。愛の言葉だって自分に向けられてる。自分は、必要とされてるって思える」




見透かされているような気がした。
悔しい、こんなキラキラしたなんの悩みのなさそうな幸せな場所にいるやつに。
わかられるなんて、悔しい。



「でも、そんなのその時だけだろ?」




悠斗が近づきそっと私をベッドに座らせる。




「自分をもっと大切にして。簡単に、自分を捨てないで」

「・・・・男なんて・・・みんな同じ・・・あんただって」

「それは、春香ちゃんがそんな風にしか見てこなかったからだろ?」




違う。
皆、同じだった。



父親も、
店に来る客も
街に溢れてる男たちも。



皆、皆。


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