虹色の騎士団
オレは、
オレの知らない空気の中、
なにやら真剣に
話し合う2人の会話に

全くついていけず…。


かと言って、
気軽に
「何、何?
何の話してんの?」

なんて入っていけるよーな雰囲気じゃないのは

なんつーか…。
分かるし…。


何より驚いたのは、

この2人に
オレの知らない
何か、共通の話が
あった事だ。


確かに、

昔から、
隣の家に住む凛は
オレだけでなく、

当然、
兄貴にとっても
幼馴染みな訳だけど…。


…つーかさ…。

今、この2人が深刻に
話してるのって

オレが
彼方先生からの
伝言伝えたから…。


って事は、
3人に共通する
深刻な話があるって事だよな…?


そこまで考えてみて、
尚更。


想像がつかないだけに、
疑問であり、

言い知れない不安が

オレに
まとわりついてきた。


なんて言いつつも…。

正直に告白すると、

さっきからオレの中に
止めようのない
「好奇心」

が、溢れかえってる。


でもさ、
2人の会話の「中身」を知らないオレが

好奇心感じるのは
仕方ないよな?

だって、
何も知らないって事は

箱の中身が
軽くて甘い駄菓子なのか、
苦くて重い酒なのか。

判断も しかねるってもんだよ。


…まぁ。
そーは言っても、
実際、

この2人に思いきって
何の話かを訪ねようと
しても、

頭の中で
「KY」の2文字が
ぐるぐる回って

いまいち、
口火が切れない。

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