虹色の騎士団
「香澄は、日向が襲われた時、同じ家の中にいたからね…。

一番、責任を感じてるんだよ…。」

「そんな…!!」

オレは、勢いよく上半身をベットから起こした。

「だって、兄貴が助けてくれなかったら…!」

「そうだね…。」

微笑みながら、ゆっくりとオレの頭を撫でる。

あの時、
兄貴がいなかったら…。

オレは…
多分…。


いや絶対、生きてなかったと思う。

それなのに、兄貴は…。


そう言えば…。

家の中にいるはずなのに、
今日、兄貴の顔を一度も見てない事に、今更ながら気付く。

< 223 / 786 >

この作品をシェア

pagetop