虹色の騎士団
椅子に座り直した時、

真宵の手が伸びてきてオレの首を触った。

「な……。」

「日向…。

キミ…良くない者に、ここを締め上げられたんだね?」

オレは答えられなかった…。

オレの首に出来ていた痣は、彼方先生のおかげで、
休んだ次の日の朝には
綺麗に消えていた。

今まで誰にも、
そんな事、言われなかったのに…。

「お前……一体……」

くすり…と笑う。

「俺は、日向のクラスに来た、ただの転校生だよ…。

…なんてね…。」

机の下で手を握られ、思わず払いのける。

「…日向、俺はキミを探していたんだ…」

白い腕……

オレを探して……

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