虹色の騎士団
卓球台を挟んで2人が立つ。

ラケットで自分の肩をかるく叩きながら、未来が不敵に笑う。

「可哀想だけどー…

ホスト時代、アフターキングと呼ばれたこのぼくにー、

こーゆー類いの遊びで勝てるなんて…考えない方がいいよー?」

凛は、真剣な顔でラケットを構えながら受けて立つ。

「前口上なんかどうでもいいから、さっさと始めろよ、未来。」

「へー…?
凛にしては珍しく言うねぇ…。

なーまいきー…♪」

「それでは…始めぃっ!!!」

誠さんの合図と共に、
未来がスマッシュする。

カッ!!!

いい音が響き渡り、OKラインぎりぎりでボールが飛んでいき…。

あまりのスピードに動けずにいた凛の足元を、転がる…。

「はい♪1ポイントー…♪」

未来は、姿勢を屈め、腰に手を当てて、にやり…と笑う…。

つーか…

「温泉ピンポンの域、越えてんじゃねーか…。」

「未来も意外に大人げないね……。」

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