虹色の騎士団
何とか凛も食らい付いて、ラリーっぽくもなったりはしたんだけど…。

「勝者ぁっ!!未来君っ!」

…そりゃそーだ…。
レベルが違い過ぎる…。

「さて…、次は俺の番だね。」

真宵が静かに立ち上がって卓球台の方に歩いていった。

…あれ?

オレは、自分の番がいつなのか気になって

誠さんが今の結果を書いている最中のホワイトボードに目を向ける。

「………。」

何故かオレの名前がない…。

「なあ、何でオレ、不参加なんだ?」

丁度、悔しそうな顔をして戻って来た凛に訪ねると、何故かポッ…と顔を赤らめて、

「…男同士の真剣勝負だからな…。」

と、訳の分からない事を呟く。

「…オレだって生まれて17年間。
自分の事、女なんて思った事、一度もねーんだけど…。」

ちょっと、ムッスリしながら言い返すと、凛は慌てて
肘から上の両手を細かく振りながら否定してくる。

「いや!!そーじゃなくて……!!俺の言い方が上手くないって言うか…!!」

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