虹色の騎士団
「日向。」

右手でオレの手を取って、
自分の頬っぺに持っていき、涙を触らせた。

「…分かる?

これはキミの心が流している涙。

本来ならキミが流すはずの涙。

…キミが無理して泣くのを我慢しているから、

苦しみの心が行き場を無くして外に溢れだし、
俺に伝わって来てるんだよ。」

涙を流しながら、真宵は柔らかく微笑む。

「…ほら…。
泣きたいなら、ちゃんと自分で涙を流して……。

今の俺には、キミの心の痛みは強すぎる…。」

今度は自分から手を伸ばして、真宵の涙を触る………。

「う………。」

顔がくしゃくしゃになり、目の奥から涙が溢れ出す…。

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