虹色の騎士団
「…さあもう帰るぞ。
お前が風邪引いたら困る。」

「真夏に風邪なんか引くわけねーだろ!!」

「…お前一昨年、引いてただろ……」

「う、うるさい!!」

凛の先を歩こうとすると、
足元に埋まってた石に躓いて転びそうになる。

「うわっ!!」

あ、あぶねー…

ここに来るまで、転ばなかったのは奇跡だな…。

「ほら、日向。」

凛に手を握られて、
そのまま引っ張られる。

「子供の頃から、全然かわってないな。」

笑われて、カッ…と耳が熱くなってしまう。

「お前だって……」

そう言いかけて、
ふ…と握られた手を見る。

凛の手って、いつの間に こんなにデカくなったんだろ…。

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